普段使用しているインターネット。見たいページや検索している時になかなか表示されなくてイライラした経験は誰もがあるのではないでしょうか。実はこの表示速度は、ビジネスに大きく影響しています。
自社ページの表示速度が遅いと、見る人の数が減るだけではなく、顧客満足度の低下、さらには利益の損失に繋がる大きな問題です。
今回はその課題を解決するために効果的な「 CDN 」についてご紹介します。
目次
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Web の世界は常に変化し続けている
Web の世界は常に速いスピードで変化しています。かつてはテキストベースだったものが、画像や音声に、そして今では動画へと進化しています。同じサーバーを使用していても、コンテンツが大きくなればなるほど、Web の表示速度はだんだんと遅くなってしまいます。そのため、コンテンツの進化に合わせて表示速度が遅くならないように対策が必要です。
スマホ利用者が大幅に増えている
また、デバイスの変化にも注目です。以前はデスクトップのパソコンを使い、固定回線でインターネットを繋ぎ利用していましたが、無線 LAN が登場しパソコンは更にコンパクトなノートパソコンが主流になりました。
現在は一人一人がスマートフォンまたはタブレットを所持し、4G の回線を使ってインターネットにアクセスする時代で、昨年の2020年には国内キャリアデモ 5G のサービスが出そろい、さらにネットワークだけでなくデバイスも大きく変化してきています。
表示速度が遅いと直帰率があがる
Web ページの表示速度が遅いと、見ている方がイライラするだけではなく、ユーザーへのアプローチのチャンスが減ってしまうことがわかっています。
Google が行ったモバイルページの速度に関する調査によると、Web の表示が1秒から3秒になるだけで、Web サイトを訪れたユーザーの直帰率はなんと32%も増加するという調査結果があります。1秒から6秒になった時点で、なんと直帰率は106%の増加になります。表示速度というのは、ビジネスにおいて非常に重要な問題だということがわかります。
サイト高速化の効果は大きく、ユーザーの満足度アップや SEO 対策にもつながります。近年のスマホ利用者の増加も考えると、モバイルページの高速化は Web サイト担当者が最優先で取り組むべき課題です。
レンタルサーバーでも表示速度を上げられる CDN
共用レンタルサーバーのように、1台のサーバーを複数人で共有している場合、他の利用者の影響を受けることがあるため、表示速度を回復させることは難しいように思います。
しかし、CDN を利用することで、共用レンタルサーバーを使用していても表示速度をあげることができます!また、CDN はトラフィックの対策だけではなくセキュリティの強化なども行えるので、ユーザー視点で考え、快適で安全なサイト運用に CDN の導入をおすすめいたします。
共用レンタルサーバーの仕組みについては、こちらの記事で解説しています。
レンタルサーバーとは?共用・専用・VPSなどのサービス種類を分かりやすく解説
CDN とは何か?
CDN とは Content Delivery Network(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の略で、大容量の Web コンテンツを効率的に大量に配信できるネットワークのことです。
Web サーバーから受信したコンテンツのコピーを、ユーザーの所在地に近いキャッシュサーバーへ一時的に保存する(キャッシング)ことで、コンテンツの読み込みの高速化が可能となります。
キャッシュサーバーは世界中に配置されており、DNS (Domain Name System) の設定により Web コンテンツが配信できるようになっているのです。
DNS については、こちらの記事をご覧ください。
IP アドレスとドメインの関係は?誰もが利用している IP アドレスについて解説
CDN の仕組みとメリット
ユーザーからアクセスがあった場合、オリジンサーバー(オリジナルのコンテンツが置かれているサーバー)からコンテンツのコピーを取得して、オリジンサーバーの代わりに、ユーザーに一番近いキャッシュサーバー(代理サーバー)からコンテンツが配信されます。
コンテンツ配信時にかかる負荷が分散されるため、トラフィックに悩まされることなくスムーズに Web サイトを表示することができます。
キャッシュサーバーは世界中にいくつも設置されており、オリジンサーバーへのアクセスの負荷も分散できるため、急なトラフィックにも悩まされることなく、快適な表示速度を保てるのです。
セキュリティ上もメリットがある
また、ユーザーは直接オリジンサーバーにアクセスするのではなく、キャッシュサーバーを通して Web の閲覧を行います。そのため、ユーザーにオリジンサーバーを知られる心配がなく、不特定多数の不正なアクセスを防ぐことができることから、セキュリティ対策としてもおすすめです。
ハッキングも日々進化しているため、常に自社サイトを守るための万全の対策が必要になってきます。
CDN の利用がおすすめな事例
CDN はどのような時に利用するべきなのか、具体的な事例を2つ紹介します。
動画によるサーバー負荷の軽減
動画データ容量が大きいため、配信時にサーバーにも大きな負担をかけてしまうことがあります。
その結果、再生に時間がかかり、ユーザーの不満を高めてしまうことも少なくありません。
CDN を利用することでオリジンサーバーの負担が軽減し、動画再生をスムーズに行うことが可能です。
WordPress で作成したサイトの高速化
WordPress で作成したサイトは「動的コンテンツ」と呼ばれ、アクセスのたびに HTML ファイルを生成します。そのため、サーバーに負荷がかかり表示速度が下がってしまうことがあるのです。
CDN によってキャッシュサーバーに HTML ファイルのコピーが作成されれば、オリジンサーバーにかかる負担が軽減し、サイト表示速度の高速化を実現できます。
WordPress について、こちらの記事で解説しています。
WordPress とは?メリット・デメリットや導入時に注意すべきポイントを徹底解説
CDN を導入するためには
表示速度が速くセキュリティの効果もある CDN の導入方法について見ていきましょう。レンタルサーバーでも導入することができます。
CDN 業者の選定
CDN の業者がいくつかあるのでどこを利用するのか決めます。
主に使われているものでは、
- CloudFront
- Fastly
- Azure CDN
- Cloudflare
- レッドボックス
...など
レッドボックスは日本で販売されているもので、設定はレッドボックスが行い、料金も毎月定額制なので使いやすいところが人気です。
レンタルサーバーの選定
次にレンタルサーバーを選びます。費用や通信スピード、セキュリティ面、コントロールパネル(管理画面)の使いやすさなどを比較して選びましょう。
- CPI
- さくらのレンタルサーバー
- カゴヤジャパン
- エックスサーバー
...など
KDDI グループが運営するレンタルサーバーCPIは、法人利用率90%、運用実績20年の安心・快適さを提供しています。他社とは異なる独自の設計で、遅延やトラブルが少ないので、法人利用でも安心してご利用いただけます。
CPIでレッドボックスを利用する場合の手順は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>CPIサーバー + CDNで、お手軽高機能、セキュアサーバー構築方法
レンタルサーバーでもCDNを導入して環境改善
レンタルサーバーでも利用できるCDNについて紹介しました。表示速度は売り上げに直結する重要な問題であり、またセキュリティの観点からもCDNを利用していた方が安心です。
CDN業者はいくつかあるので、導入のしやすいものを選んで使ってみてください。