HTMLやCSSの知識がなくても、直感的な操作でWebサイトを構築できるCMS(コンテンツ管理システム)には、WordPressやMovable Typeなどのような多数のサービスがあり、今回ご紹介する「baserCMS」もその一つです。
この記事では、baserCMSとはどのようなサービスなのかについてや、baserCMSの特徴やメリットとデメリット、WordPressと比較しての違い、 baserCMS が使えるおすすめのレンタルサーバーついて解説していきます。また、レンタルサーバーにbaserCMSをインストールする方法についてもご紹介しますので、baserCMSの導入を検討している方は是非参考にしてみてください。
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baserCMSとは?
「baserCMS(ベーサーシーエムエス)」とは、日本製のCMSです。CMSとはコンテンツマネジメントシステム(Contents Management System)の略で、日本では主にコンテンツ管理システムと呼ばれており、専門知識がなくてもWebサイトの構築や管理、更新作業を容易に行うことができるシステムです。WordPressやMovable TypeなどCMSには多数のサービスがあり、baserCMSもその一つです。
baserCMSはオープンソースで提供されているため、無料で誰でも使うことができ、マニュアル画面は日本語が標準となっており、直感的な操作ができる点も特徴です。
baserCMSの4つのメリット
無料で導入することができ、操作性とメンテナンス性が高いことが特徴の「baserCMS」。利用する上で知っておきたいポイントをご紹介します。
メリット1:サイト全体を直感的に設計・管理でき初心者でも扱いやすい
「baserCMS」の管理画面は、日本語が標準となっており見やすい画面構成なので、ストレスなく操作できるのが特徴です。「コンテンツ一覧」画面では、サイト構造をツリー形式で表示してくれるため、視覚的にページ同士のつながりを確認することができます。
固定ページと呼ばれる、会社概要やサービス紹介ページのように常に表示させておきたいページだけでなく、メールフォームやブログページ、プラグインによる追加コンテンツなど全ての要素の管理が可能です。
メリット2:無料でありながら定番機能が標準装備されている
「baserCMS」は無料で提供されているソフトであるにも関わらず、Webサイト構築に必要な定番機能が最初から備わっています。一般的な企業のコーポレートサイトや、個人のポートフォリオサイト、アフィリエイトで利用するようなブログなどであれば、プラグイン追加の必要なしに制作することが可能なため、インストールの手間がありません。
これからアフィリエイトを始めたいブログ初心者の方なら、 baserCMSのメリットを大いに享受できるでしょう。
メリット3:安心のセキュリティとメンテナンス性も高い
「baserCMS」は、クラウド型Web脆弱性診断ツール「VAddy」による脆弱性診断をクリアしているソフトウェアです。
ログイン画面や検索フォームのようなSQLを用いるシステムが、データベースを不正操作することはないか、第三者にWebアプリケーションの脆弱性を利用した攻撃[クロスサイトスクリプティング(XSS)]がされていないかなどのチェックが行われるためセキュリティ的にも安心できます。
またbaserCMSは、管理画面も自分好みにカスタマイズすることができ、ファイル構成が一目でわかる画面なので、運用やメンテナンスはストレスなく行えるでしょう。
メリット4:交流コミュニティが充実している
baserCMSの運営メンバーである「baserCMSサポーターズ」を中心に、ボランティアの有志で運営している「baserCMSユーザー会」では、さまざまな活動を行っています。
例えば、操作方法についての質問や改善要望、不具合報告などができる交流サイト「ユーザーフォーラム」の運営やサポーターズ定例会の開催、勉強会の運営と支援などを行い、ユーザーが使いやすい場を提供しています。
加えて、SNSとメーリングリストでbaserCMSの最新情報を発信するプロモーション活動も積極的です。
baserCMSのデメリットは普及率の低さ
baserCMSのデメリットは、公開されているプラグインやカスタマイズテーマが少なく、ネットにも関連する情報が少ないことです。baserCMS側から提供されているプラグインでは望む機能が実装できない場合は、自ら開発しなければなりません。
そのため、カスタマイズやウェブ制作で困った場合は「ユーザーズフォーラム」等を活用するのがおすすめです。
baserCMSとWordPressの比較
WordPressは、世界でもトップクラスのシェアを誇るCMSです。カスタマイズ度の高さに定評があり、多種多様なプラグインやテーマが提供されています。そのため多くのWeb制作会社でWordPressを用いており、ほかのCMSと比較すると安価に制作できる点でも魅力です。
ですが、その構造には独自仕様が多く、プラグインなどの開発がやりにくいことや、シェアの高さからハッキング対象となりやすく、安全なサイト運用のためには手間とコストをかける必要があるなどのデメリットも。
対してbaserCMSは、国産の良さを活かしたプラグイン開発のやりやすさや、安全性の高さにおいて、初心者には安心で使いやすいでしょう。
操作性 |
簡易さ |
カスタマイズ性 |
セキュリティ |
価格 |
|
baserCMS |
○ |
○ |
○ |
○ |
無料〜 |
WordPress |
△ |
△ |
○ |
△ |
無料〜 |
baserCMSが使えるおすすめのレンタルサーバー
baserCMSは、PHPが動作するレンタルサーバーであれば、たいていの場合で運用可能です。簡単インストールや、データベース管理システム「MySQL」に対応しているサーバーもありますので、自分に必要な機能を有したサーバーを探してみましょう。
CPIサーバーにbaserCMSをインストールする方法
baserCMSを利用したいレンタルサーバーにインストールするには、サーバー側が提供しているインストール機能を利用する方法があります。レンタルサーバー会社により方法は異なりますので、事前に確認しておきましょう。
baserCMSの最新の動作環境をシステム要件で確認し、利用したいレンタルサーバー側と合致するかについても事前確認をおすすめします。
今回は、動作確認されている「CPI SV-Basic」にbaserCMSをインストールする方法みていきましょう。
▼CPIの共用プラン「SV-Basic」が法人から選ばれるCPIならではの特徴とは? https://knowledge.cpi.ad.jp/howto-cpi/cpisv-basic/
(1)baserCMSのダウンロード
まずはこちらからbaserCMSをダウンロードします。
(2)FTPアカウントの作成
FTPを使って、インストールしたいフォルダに以下のファイルをアップロードするため、まずは下記の手順で「CPI SV-Basic」のコントロールパネルでFTPアカウントの作成をしましょう。
CPI SV-Basicのコントロールパネルを開き、[Web]>[FTPアカウント]をクリックします。
任意の「FTPアカウント名」「パスワード」を入力して[登録する]ボタンをクリックします。ログインディレクトリは「/」を選択で大丈夫です。
(3)FTP接続
作成したFTPアカウントを使って、FTPクライアントソフト経由でサーバーにFTP接続しましょう。今回はWindowsとMacの両方で使える「FileZilla」を使います。FileZillaのインストールをしていない方は、こちらからインストールしましょう。
インストールが完了したらFileZiilaで「サイトマネージャー」を立ち上げ、FTP接続の設定を行なっていきます。
「ホスト」にはIPアドレスを、「ユーザー」と「パスワード」は先ほどFTPアカウント作成した際に設定したものを入力し、[接続]ボタンをクリックします。
(4)baserCMSファイルのアップロード
接続が完了したら、FileZillaの右側に表示される「リモートサイト」に、1でダウンロードした「baserCMS」のファイルをアップロードします。
(5)baserCMSのインストール
ファイルをアップロードしたら、ブラウザで「baserCMS」を設置したフォルダのトップページへアクセスします。
今回は、ディレクトリ「/」の中にbaserCMSをアップロードしたため、ブラウザで「http://ホームページドメイン/baserCMS」へアクセスします。
baserCMSのインストール画面が表示されたら「インストール開始」をクリックし、ステップ2、3へと進みましょう。ステップ3ではデータベースの情報入力が必要なので、データベースの設定がまだの方は、SV-Basicのコントロールパネルからデータベースの追加を行なってください。
(6)完了
ステップ4では管理者名やパスワードを設定し、「完了」ボタンをクリックすると、CPI SV-BasicサーバーへbaserCMSのインストールは完了です。
baserCMSが使えるレンタルサーバーで自分好みのサイトを作成してみよう
日本製のCMSであるbaserCMSは、普及率が低く、提供されているプラグインなどが少ないなどのデメリットはありますが、管理画面の操作性の高さとプラグインなどの開発しやすさがメリットとなっています。
一般的なオープンソースプロジェクトでは、どうしても脆弱性が発覚したのちに修正を行う形になり、セキュリティ対策が後手になりがちです。baserCMSではクラウド型Web脆弱性診断ツール「VAddy」によって、事前にセキュリティ診断を行い、さらに定期的な診断を行っているため、安心して利用できるという声が多いです。
動作確認がされているレンタルサーバーを選んで、baserCMSで自分好みのWebサイトを作成してみてはいかがでしょうか。