本記事では、ホスティングサービスとは何かを分かりやすく解説します。
利用するメリット・デメリットや、提供されるサービスについてもまとめました。
これからホスティングサービスを使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- ホスティングサービスとは
- ホスティングサービスを利用するメリット
- ホスティングサービスを利用するデメリット
- 主なホスティングサービスの内容
- サーバーの導入に関わるサービス
- ホスティングサービスでサーバーを利用してみよう
「Webサイトからお問い合わせが来ない…」とお悩みの方必見!
当サイトのノウハウを詰め込んだ『Web集客の無料ガイド』をご提供
ホスティングサービスとは
ホスティングサービスとは、通信事業者(インターネット・サービス・プロバイダー)などが提供するサービスの1つです。提供元が所有する専用の施設(データセンター)内に設置されたサーバーを、インターネット経由で貸し出します。
利用者は、事業者が提供するサーバーを一定の月額料金でレンタルすることが可能です。サーバーをレンタルすれば、 Web サイト立ち上げなどの場合に自作する手間がかかりません。
特に、サーバーに関する知識がない方にとってサーバーを自作することは、とてもハードルが高いことだと思います。そのような場合、ホスティングサービスを使うことは大きなメリットになるでしょう。
ホスティングサービスによって貸し出されるサーバーは「レンタルサーバー」とも呼ばれます。
レンタルサーバーについては、こちらの記事をお読みください。
レンタルサーバーとは?メリットやデメリットを詳しく解説
データセンターとは
サーバーが置かれているデータセンターについても説明します。データセンターは、 IT 機器(コンピュータ、ネットワーク、通信機器など)を置き、管理・運用する施設のことです。
社内で IT 機器を管理する場合、保守・点検の手間がかかったり、防犯・災害対策が必要になったりします。労力やお金がかかり、負担になることが多いです。
社外の通信事業者が所有するデータセンターを利用することで、自社で抱える負担を減らすことができます。
ホスティングサービスを利用するメリット
ホスティングサービスを利用することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主に次のような点が挙げられます。
- 導入コストが低い
- 契約後すぐに利用できる
- セキュリティ対策サービスがある
導入・運用コストが低い
ホスティングサービスは、導入にかかるコストが低めです。契約するサービスやプランによって金額は変わりますが、月額数百円から利用できます。
また、サーバーはサービス提供元が管理するため、利用者に求められるサーバー管理の知識も少なくて済む傾向があります。運用にかかるコストが低い点もメリットの1つです。
契約後すぐに利用できる
ホスティングサービスは契約後、すぐに利用を始められます。早ければ、契約したその日にスタートできるでしょう。
自社で物理サーバーを用意するよりも、断然早く利用できるようになります。
短い期間で Web サイトを作成したいときは、サーバーもすぐに使いたいですよね。そのような場合、ホスティングサービスのスピードが大きなメリットになるでしょう。
セキュリティ対策サービスがある
ホスティングサービスでは、サーバーをサイバー攻撃から守るセキュリティ対策を行っています。詳しくは、後ほど紹介する「サーバーの管理・セキュリティ対策に関わるサービス」の項目をご覧ください。
また、ホスティングサービスが所有するサーバーはデータセンターで管理され、災害・防犯対策が整っています。自社で管理するよりも安心でしょう。例えば、火災が発生したときに、 IT 機器が壊れないようスプリンクラーを使わない消化設備があったり、 IC カードや指紋認証、監視カメラなど不正な侵入を防ぐ設備があったりします。
ホスティングサービスを利用するデメリット
利用するメリットの多いホスティングサービスですが、場合によってはデメリットになることも。
ここで紹介するケースに当てはまる場合、よく検討してからホスティングサービスを使うかどうか決めることをおすすめします。
- カスタマイズ性が低い
- 他のユーザーの影響を受ける場合がある
カスタマイズ性が低い
ホスティングサービスを利用する場合、サーバーのカスタマイズ性が低いことがデメリットになる可能性があります。
サーバーは提供元が管理しており、その一部をレンタルする形になるため、できるカスタマイズも限られているのです。
マンションやアパートのような集合住宅をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。建物は大家さんの持ち物であり、部屋を借りている人が勝手に改築することはできませんよね。
また、契約するサービスやプランによっては自社で開発したアプリの公開ができないといった制約がかけられている場合もあります。
他のユーザーの影響を受ける場合がある
ホスティングサービスが提供するサーバーのうち「共用サーバー」を利用していると、他のユーザーの影響を受けることがあります。
例えば、あるユーザーの Web サイトがサーバーに高い負荷をかけていることで、他のユーザーが運用している Web サイトの表示速度が遅くなるといったケースです。
共用サーバーは1つの物理サーバーを仮想化して複数のユーザーで使っているため、このような影響が出る可能性があります。
他のユーザーの影響を受けたくないならば「専用サーバー」や「 VPS (Virtual Private Server : 仮想専用サーバー)」を検討すると良いでしょう。
専用サーバーは物理サーバー1台をレンタルするもので、他のユーザーとは共有しません。 VPS は仮想的に専用サーバーと同じように利用することができます。
サーバーの種類については、こちらの記事が参考になります。
サーバーとは?その種類と基礎知識をご紹介
主なホスティングサービスの内容
ホスティングサービスが提供するサービス内容について見ていきましょう。
ここで紹介するのは一般的なサービスの事例であり、契約する事業者やプランによって異なる場合があります。
サーバーの導入に関わるサービス
ホスティングサービスでは、サーバーの導入に必要な作業もサポートしてくれます。
ドメインの取得
Web サイトを公開する場合、ドメインが必要です。ドメインとはインターネット上の住所の役割をします。ホスティングサービスによっては、サーバーのレンタルだけでなく同時にドメインの取得ができる場合もあります。
マルチドメイン機能
マルチドメインとは、1つのサーバーで複数のドメインを利用することです。Web サイトを複数立ち上げたいときなどに活用できます。ホスティングサービスには、マルチドメイン機能が備わっているものもあります。
マルチドメインについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
マルチドメイン(複数ドメイン)とは?レンタルサーバーで運用するメリットも紹介
指定した OS のインストール
指定した OS をインストールし、自社で扱いやすいように環境をカスタマイズすることも可能です。ホスティングサービス提供元が OS のインストール作業を代行してくれる場合もあります。
データ移行
自社サーバーのデータを、別のサーバーに移行する作業を代行してくれるホスティングサービスもあります。
サーバーの管理・セキュリティ対策関わるサービス
ホスティングサービスではサーバーの管理・セキュリティ対策を行っています。具体的な例がここで紹介する内容です。
ウイルス・スパムメール対策
ホスティングサービスでは、サーバーがウイルスで攻撃されないよう、ウイルススキャン・アンチウイルスソフトなどを使って対策を行ってます。
具体的には次のような方法です。
- 「ファイアウォール」で、サーバーへアクセスするIPアドレスやポート番号を制限、不正アクセスを防ぐ
- WAF (Web Application Firewall)で、 Web アプリケーションの脆弱性をつく攻撃に対処する
- IDS (Intrusion Detection System)による不正侵入の通知
SSL サーバー証明書
SSL とは「 Secure Sockets Layer 」のことで、ネットワーク上でデータを暗号化して送受信を行う仕組みを意味します。この暗号化通信を行うための電子証明書が「 SSL サーバー証明書」です。 SSL サーバー証明書を導入しているサーバーならば、通信を暗号化することによって第三者による改ざんや盗聴を防ぎ、個人情報などを含むデータの通信を安心して行えます。
SSL サーバー証明書についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
レンタルサーバー初心者のためのSSLサーバー証明書講座
有人でのサーバーの管理
ホスティングサービスでは、サーバーの管理をツールだけに任せず、有人で行うサービスもあります。これにより、トラブル発生時に早急な対策がしやすくなるというメリットがあるのです。
BCP対策
BCP とは「 Business Continuity Planning : 事業継続計画」の略です。災害やシステム障害などが発生した際、事業の復旧や継続ができる計画を決めておくことを意味します。
ホスティングサービスを利用することで、緊急時にデータのバックアップを取ったり、遠隔地にバックアップを送ったりといったサービスを受けられる場合があります。これにより BCP 対策も可能です。
契約の前に、利用するホスティングサービスがどこまで対応してくれるのか確認しておくことをおすすめします。
接続・回線に関わるサービス
最後に、接続・回線に関わるサービスも紹介します。
占有回線
他のユーザーとサーバーや回線を共有せず、自社で占有可能な回線を持てるサービスです。他のユーザーの影響を受けにくいといったメリットがあります。
VPN 接続
VPN は「 Virtual Private Network 」のことで、VPN 接続は仮想的に専用回線を実現して接続することです。共用の回線と比べてデータを盗み見されるなどのリスクを減らすことができるので、安心して通信できるようになります。
ホスティングサービスでサーバーを利用してみよう
本記事をお読みいただき、ホスティングサービスを利用するメリットを実感いただけたのではないでしょうか。
特にサーバーに関する知識が少ない方や、 Web サイトを立ち上げた経験がない方にとって、ホスティングサービスの利用は大きなメリットになると思います。
ぜひホスティングサービスを使って、サーバーを利用してみてください。