Web サイトを立ち上げた時に悩みがちなドメイン名。なかなかベストなものが決まらず、数日かかってしまうことも珍しくありません。
そこでこの記事では、ドメイン名の決め方を解説。決めた後に後悔せず、効果的なドメイン名にするためのポイントを3つにまとめました。
特に初めて Web サイトを立ち上げる運営者の方は参考になることでしょう。
あわせてこちらの記事もお読みください。本記事と関係する独自ドメインの解説や、取得するメリットを細かくまとめています。
▶︎【独自ドメインとは?】レンタルサーバー利用時のメリットや取得方法
目次
- ドメイン名の決め方 - 押さえておきたいポイント3つ
- TLD (トップレベルドメイン)の決め方
- ドメイン名と SEO の関係ここ
- 希望しているドメインが取得できない時の対処法
- ドメインは変更できないので注意
- ユーザーの視点に立ってドメイン名を決めよう
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ドメイン名の決め方 - 押さえておきたいポイント3つ
ドメイン名は自由に決めることができます。しかしより効果的で失敗のない決め方をするには次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- サイトのメインテーマに沿ったドメイン名にする
- 自社名やブランド名を含める
- 長くせず、読みやすさと覚えやすさを重視する
詳しく解説していきます。
サイトのメインテーマに沿ったドメイン名にする
ドメイン名を決める上で最も重要と言えるのが「ドメイン名を見て何のサイトかイメージできる」ということ。そのためには、サイトのメインテーマに沿ったドメイン名をつけましょう。
これによりドメイン名を見たユーザーが何のサイトか認識し、アクセスしてくれやすくなります。
反対に、でたらめな文字列をドメイン名にしたり、何のサイトか一目でわからないドメイン名にするのは NG。ユーザーが不審に感じ、アクセスしてくれない可能性を高めてしまうでしょう。
具体例を挙げます。「野球」に関する Web サイトのドメイン名を決めるなら、
- 「 baseball」
- 「 yakyu 」
などをドメイン名に含めると非常に分かりやすいです。
単語1つだけなら決めやすいですが、次のようなケースでは特に注意が必要です。同じ野球をテーマにしたサイトでも「野球道具のレビューサイト」のドメイン名を決めるとします。
以下の2つではどちらがわかりやすいでしょうか。
- 「 baseballgoodsreview.com 」
- 「 baseball-goods-review.com 」
1は「baseball 」「 goods 」「 review 」の3つの単語を使っていますが、一続きになっています。これではどこが単語の区切りなのかわかりにくく、何のサイトかもイメージしにくいです。
2は同じ3つの単語を使っていますが、区切りとして「 - (ハイフン)」を入れることで単語それぞれを独立させています。1と2を比べると、2の方がサイトの内容をイメージしやすいはずです。
複数の単語を使うときは「 - (ハイフン)」を含めると、より分かりやすいドメイン名になります。
自社名やブランド名を含める
ドメイン名に迷ったら、自社名やサイト内で取り扱う物品のブランド名、店舗名などを含められないか考えるのがおすすめ。
前の項目で説明した「ユーザーにとっての分かりやすさ」を重視した場合、ドメイン名に社名やブランド名が含まれていることは非常に有効だと言えます。特に社名やブランド名が有名なほど効果は高まるでしょう。
実際に有名企業が運営する Web サイトのドメイン名を調べると、自社名やブランド名が含まれているケースが多く見受けられます。
- アマゾン(amazon.co.jp)
- ヤフーニュース(news.yahoo.co.jp)
- Google(google.com)
どの企業が運営するサイトか、一目でわかるドメイン名になっていますね。
ただし、この方法には注意点があります。他社名、他社ブランド名をドメインに含めるのはやめましょう。商標権の侵害に該当する可能性があるためです。
長くせずに読みやすさ、覚えやすさを重視する
ドメイン名は短めにして、読みやすくできないか考えてみてください。ドメイン名を見たユーザーが、サイトの内容や名前などを覚えやすくなります。
覚えやすいドメイン名をつけることで、ユーザーがドメイン名とサイトを結びつけやすくなり、アクセスしてくれる可能性を高められるのです。
ドメイン名は半角英数字や半角ハイフンなどを使って63文字まで設定できます。しかし無理に63文字に近づける必要はありません。より短くシンプルなドメイン名にしましょう。
例えば、長い文字列の言葉を含める場合は「意味が伝わりやすい短縮形」にできないか考えてみてください。
- 「 Low - Cost Carrier (格安航空会社)」 → 「 LCC 」
- 「 Tokyo Disney Resort 」 → 「 TDR 」
- 「 Personal Computer 」 → 「 PC 」
上記のように、普段の生活で使うことが多く、何を意味しているか分かりやすい短縮形にできるとドメイン名として最適です。
TLD (トップレベルドメイン)の決め方
TLD (トップレベルドメイン)とは、ドメイン名のうち「 .com 」「 .jp 」といった部分のことです。。ドメイン名を決める際、どの TLD にするかも選ぶ必要があります。TLD 「分野別トップレベルドメイン( gTLD : generic TLD )」と「国別コードトップレベルドメイン( ccTLD:country code TLD )」の2つに分かれます(また、これ以外に登録することはできませんが、インターネットインフラ用のドメイン( iTLD:infrastructure TDL )として .arpa があります)。
TLD については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎トップレベルドメイン( TLD )とは?種類や選び方を初心者向けに解説
ほとんどの TLD は SEO に直接影響はないとされているため、どれを選んでも基本的には問題ありません。しかし、一部の TLD は SEO に関わるという見解があります。また、 選んだ TLD によってはユーザーからの信頼を得にくくなる可能性があることも要チェックです。
次に紹介する「ドメイン名の主な種類」と「ドメイン名と SEO の関係」の項目を読んで、どれを選ぶか参考にしてください。
TLD (トップレベルドメイン)の主な種類
「 gTLD 」と「 ccTLD 」は合わせて数百種類あるとされていますが、ここでは見かけることの多いものをピックアップしました。もしドメイン名をどれにするか迷ったときは、まず以下の中から取得できるものがないか探してみましょう。
「 .com 」
「 company 」の略称で、誰でも取得可能なドメイン名です。最もよく見かけるドメイン名といっても過言ではないでしょう。世界的に使われているため、迷ったら「 .com 」で取得できないか検討してみてください。
「 .net 」
「 network 」の略称で、「 .com 」と同じく誰でも取得可能です。元々はネットワーク用のドメイン名でしたが、最近は一般のサイトでも「 .net 」を使っているケースが多く見られます。
「 .jp 」
日本を表すドメインで、国や地域別に付与される「 ccTLD (国別コードトップレベルドメイン)」の1つです。
「 JPNIC (日本ネットワークインフォメーションセンター:日本国内で IP アドレスなどの登録や割り当てを行う一般社団法人)」からの通知を受け取れる住所(自宅や事業所、支店など)が日本にあることが取得の条件になります。
「 .jp 」ドメインについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎.jp ドメインとは?種類や特徴、取得の条件を解説
「 ccTLD 」は SEO に関係するという見解があり、これについては後ほど解説します。
「 .org 」「.info 」「 .biz 」
それぞれ「 organization 」「 information 」「 business 」の略称です。「 .org 」は元々、非営利団体が運営するサイト専用のドメイン名、「 .info 」は情報提供系のサイトで使われることを想定したドメイン名 、「 .biz 」は商用利用を目的としたサイトで使われるドメイン名でした。現在は3つとも誰でも取得することができ、どのサイトでも使用できます。
「 .com 」「 .net 」と比較すると見かける機会は少ないため、「 .com 」「 .net 」が取得できなかった時の予備案として考えておくといいでしょう。
「 .org 」ドメインについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎.org ドメインとは?意味や SEO への影響を解説
ドメイン名と SEO の関係
実は、 Google が以下の動画で、ドメイン名と SEO には直接的な関係はないことを発表しています。
https://youtu.be/ABlWd80TwM4
検索エンジンが評価するのは Web サイトのコンテンツの質や、良質な被リンクの数などであり、ドメイン名によって評価が左右されるということはないという認識が一般的です。
ただし全く関係ないかというと、意見が分かれるのも事実。ドメイン名を決める時、次の2つの点については意識しましょう。
ccTLD は SEO に影響する?
「 ccTLD 」は国と地域に関連づけられているため、 Web サイトでマーケティングを行いたい地域のドメイン名にした方が SEO で有利という意見もあります。そのため、日本国内に向けて情報発信する企業は「 .jp 」や「 .co.jp 」を選ぶことが多いです。
日本国内と併せて海外にも広く発信したい場合は「 gTLD 」を利用したり、信頼性を担保したい企業は「 .com 」を選んだりする傾向があります。
ユーザーがわかりやすいドメイン名にしよう
ユーザーにとって分かりやすいドメインは、アクセスを促しやすいとされています。つまり、ユーザーが「このサイトなら知りたい情報が掲載されてそう」「この会社が運営しているサイトなら情報は正確だろう」といった信頼を寄せてくれることが、ドメイン名を決定する時の重要なポイントです。そのうえで、サイトを訪れたユーザーにとって有益な情報を提供し続けることが、アクセス数の増加につながります。
わかりやすいドメイン名にすることも SEO 対策のひとつと言えるでしょう。
希望しているドメインが取得できない時の対処法
ドメイン名が決まったら、専用のサイトを使ってドメインを取得します。
しかしドメインは早い者勝ちであり、同じものを使うことはできません。せっかく考えたドメイン名でも、サイトで検索すると既に使われているというケースもあります。
その場合どうすればいいのでしょうか。主な対処法を紹介します。
- TLD を変える
- 「 - (ハイフン) 」を含める
TLD を変える
同じドメイン名でも TLD を変えることで取得できる場合があります。例えば「 .com 」では取得できなくても「 .jp 」なら取得できるといったケースです。
あるいは、有名ではない TLD を選ぶという方法も効果的。サイトテーマに合った TLD が見つかれば、有名な TLD よりもさらに分かりやすいドメイン名にすることができるでしょう。
「 - (ハイフン)」を含める
ドメイン名に「 - (ハイフン)」を含めるのもおすすめです。含めても文字の意味はほとんど変わらず、すでに使用されているドメイン名と差別化できます。「 - (ハイフン)」を含めたら取得できないかも確認してみましょう。
ドメインは変更できないので注意
一度決めたドメインは変更できません。正確に表現するなら、ドメインを変更する場合は新たにドメインを取得して付け替える必要があります。
その分の費用がかかってしまうことはもちろん、検索エンジンからの評価がなくなり、またゼロからドメインパワーを高めていく必要があるのでご注意ください。
これまで行っていた SEO 対策が全てやり直しになってしまうことを考えると、できるだけドメインの変更はしない方が良いといえます。
途中でドメイン名を変える必要のないよう、最初に取得する時から慎重に、将来のことを考えて決めてください。
ドメインパワーの重要性についてはこちらの記事で解説しています。
▶︎ドメインパワーとは? SEO との関係性や測定方法、上げるためのコツを解説
ユーザーの視点に立ってドメイン名を決めよう
本記事の内容をまとめるなら、ドメイン名を決めるうえで最も大切なのは「ユーザーの視点に立つ」ということです。
サイトのテーマ・内容がイメージしやすく、信頼できるドメイン名にすることで、内容が想像できない怪しいドメイン名に比べてアクセスが集まりやすく、検索エンジンからの高評価も期待できるかもしれません。
ドメイン名に迷ったら周囲の人にも協力してもらい、アイデアをもらったり、ドメイン名の分かりやすさを聞いたりすると、ベストな選択ができるでしょう。