「AWS の無料枠のサービスを知りたい」
「AWS の無料枠はどのようなときに使えばいいのだろう」
「無料枠利用の際に注意すべきことについて知りたい」
このようにお考えの方へ、本記事では AWS の無料枠についてわかりやすく解説していきます。無料枠とは何かから、利用する目的、代表的なサービス、事前に注意すべきことについても説明していきますので、参考にしてみてください。
目次
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AWS の無料枠とは
まずは、AWS の無料枠とは何かについて、以下3点を解説します。- 概要
- 無料枠の調べ方
- 始め方
概要
AWS が提供しているプラットフォーム・製品・サービスには、無料で利用できる「無料枠」というものがあります。無料枠を利用することで、AWS をお試しで利用できる・学習として活用できる・短期間のシステム検証に役立てるなど、さまざまなメリットをもたらします。- 無料トライアル:特定のサービスをアクティベートした日から開始
- 12 カ月間無料:AWS に最初にサインアップした日から 12 カ月間
- 常に無料:有効期限なし、AWS を契約している全てのユーザーが利用可能
全て無料なのか、または12カ月間限定かは、利用するサービスによって異なります。担当者が使いたいサービスに無料枠が提供されているか、その無料の内容とはどのようなものかを自分で調べることが大切です。
無料枠を利用するためには、AWS の専用アカウントを作成する必要があります。
無料枠の調べ方
次に、無料枠の調べ方について手順を説明します。無料枠の始め方
無料枠の始め方について、以下に手順を簡単に説明します。1.無料枠のサービス一覧「 https://aws.amazon.com/jp/free/ 」にアクセスします。
2.同ページの「無料アカウントを作成」(オレンジ色のボタン)を押して、無料アカウントを作成します。
3.利用したいサービスを選択して、利用開始します。
※作成したアカウントのマイ請求ダッシュボードから、「無料利用枠の使用アラートを受信する」と設定することで、無料枠の制限に達する前に通知アラートを出して、課金発生をおさえることも可能です。
AWS の無料枠を利用する主な目的
AWS の無料枠を利用する主な目的について、以下4点を挙げて解説します。- サービス本稼働の準備
- 学習
- 他クラウドサービスとの比較
- システム検証
それぞれ解説します。
サービス本稼働の準備
目的の1つ目は、サービス本稼働の準備です。AWS でサービスを本稼働させる前に、無料枠の範囲で本稼働リリースの準備ができます。
例えば、AWS で Web サイトを開発してリリースする際、初期調整など稼働後の初動対応が必要になることがあります。無料枠が用意されていることで、初動確認のための期間はコストなどを気にせずに使えて、安定稼働のための準備期間として利用できます。
学習
目的の2つ目は、学習です。
AWS やクラウドサービスについて勉強したいけれども、長期間使う予定はなく1年程度で十分、と考える場合にも無料枠利用がおすすめです。学習のために AWS のサービスの操作性を試したい、などという時にも気軽に使えます。
学習のために AWS を使いたい、操作感を実際に触って確認したい、という時に AWS の無料枠を使って、気軽にお試し可能です。
他クラウドサービスとの比較
目的の3つ目は、他クラウドサービスとの比較です。
無料枠の期間の範囲で、操作性や機能、サポートなどを比較することができます。クラウドサービスは実際に触ってみないと、操作感や提供機能が自社に合っているかわからないこともあります。
例えば、クラウドサービスを利用したいけれども、AWS を使うか、それとも Microsoft Azure を使うか迷っている担当者は、まずは無料枠の範囲を使って、自社に合ったクラウドサービスかを判断するでしょう。
システム検証
目的の4つ目は、システム検証です。
ソフトウェアモジュールの動作確認や、短期間のテストなどで、AWS の無料枠を活用する組織もあります。また、オンプレミス型のシステムで構築した環境を AWS 上でも稼働するとどのようなイメージなのか、パフォーマンスはどの程度かなど、導入を前提として動作を確認するなどの検証目的として、利用することもあります。
短期間でできるシステム検証としても、AWS の無料利用枠を利用することが便利でしょう。
AWSの無料枠で提供される代表的なサービス
AWS の無料枠で提供される代表的なサービスを、以下3点挙げて解説します。- Amazon EC2
- Amazon S3
- Amazon RDS
それぞれ解説します。
Amazon EC2
1つ目は Amazon EC2 です。
EC2 はシステムを構築するための仮想OS環境を提供しているサービスです。システムを構築するために欠かせないサービスであり、AWS といえば、EC2 を利用する企業も多いでしょう。
EC2 の無料枠は、インスタンス(仮想OSのこと)稼働が月に750時間で、無料期間は12カ月間と設定されています。
Amazon S3
2つ目は Amazon S3 です。
S3 とはデータを格納するストレージを提供するサービスのことです。主にサーバーのバックアップやデータ保管のために利用します。
S3 には 5GB のストレージを12カ月間無料、という無料枠が提供されています。
Amazon RDS
2つ目はデータベースサーバーを提供する Amazon RDS です。
インフラ・データベースなどのプラットフォームが整った環境を提供するサービスです。
RDS にはデータベース使用時間として、月750 時間を12カ月間無料という枠が用意されています。
AWSの無料枠利用時の注意点
- 無料枠を超えたら課金発生
- 期間終了後は自動延長
- アカウント状況によっては利用できない場合も
- クレジットカードの登録が必要
それぞれ解説します。
無料枠を超えたら課金発生
1つ目の注意点は、無料枠を超えたら課金が発生することです。
無料枠を利用しながらも、利用範囲が予定よりも増え枠を超えてしまった場合は、従量課金制に従って標準料金を支払う必要があります。
無料枠を超えるかを判断する方法として、AWS からのメールや、AWS マネジメントコンソールの画面から利用状況の確認をする、などがあります。またアカウントの設定で請求アラートの通知を出す、Amazon CloudWatch のサービスでアラーム機能などを使う、など、無料枠を超える前に担当者に通知する、という方法もあります。
AWS の無料枠を超えたら課金が発生しますので注意しましょう。
期間終了後は自動延長
2つ目は、期間が終了すると自動延長されることです。
無料枠で利用したサービスを使わなくなった際、サービスを停止せずにそのまま放置しておくと、無料期間が終了し気がついたら自動延長となり、課金の対象となる可能性があります。
そのような状況を防ぐためにも、使わないサービスは無料期間内に必ず停止・終了処理をしておくことが重要です。
アカウント状況によっては利用できない場合も
3つ目は、アカウント状況によっては利用できない場合もあることです。
例えば12カ月間の無料枠については、アカウント作成から日をカウントします。AWS のアカウントを既に作成していて1年以上経過している場合は、無料枠を利用できません。
その際は、別の新しいアカウントを作成する必要があります。
クレジットカードの登録が必要
4つ目は、クレジットカードの登録が必要なことです。AWS を無料で利用したいと考えていても、アカウント作成時に、支払い方法の登録を行います。AWS を利用中に無料枠の範囲を超えてしまう可能性もゼロではないため、必ずクレジットカード情報を登録しなければなりません。
クレジットカードが無いと無料枠を利用できないため、事前に用意しておきましょう。
まとめ
本記事では、AWS の無料枠について解説しました。
無料枠には「無料トライアル」「12カ月間無料」「常に無料」の3種類があります。利用したいサービスに無料枠が用意されているかは、AWS の Web サイトで確認できるため調べてみましょう。
本稼働の準備・システム検証や学習、他サービスとの比較などを目的として利用でき、大変便利ですが、使わなくなったらサービスを手動で停止しないと、自動で継続され、課金される可能性もありますので注意しましょう。